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燃えるような紅(あか)

 休日に山歩きによく行くのですが、この頃は紅葉が目を楽しませてくれます。今朝になって運動場や中庭を見ると、ドウダンツツジやカエデなどがあまりに美しく、「学校の紅葉も捨てたものではないな」と、思わずデジタルカメラを向けてしまいました。「灯台もと暗し」といったところでしょうか。

 この画像を撮ったあと6年生の教室に向かうと、道徳で「百一歳の富士」という題材の授業を行っていました。「美しいものや気高いものに感動する心をもち、それらを尊重し、大切にしようとする心を育てる」ことがねらいです。「美しさとは何か」という難しい問いに対して、子どもたちは1時間目にも関わらず積極的に自分の意見を述べています。さすがは6年生です。

 その授業の様子を見ながら「6年生の頃の自分は紅葉などを見ても決して美しいなんて思わなかった。葉の中のアントシアニンが化学変化を起こして変色するように、自分の心も様々な経験を経て成長・変化をし、紅葉を美しいと思えるようになったのかな…」と思いつつ、それを子どもたちに話そうか迷いましたが、校長の授業妨害は最悪なのでやめておきました。

 将来、この子たちも美しいものを美しいと感じられる大人に成長して欲しい、そしてまた、この子たちの将来がそんなことをいつでも話題にできるような平和な時代であってほしいと願います。